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PICマイコンの歴史 |
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1994年 PICマイコンスタート |
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私がPICマイコンをスタートしたのは、1994年マイクロチップの無料セミナーに参加したのがきっかけです。
このセミナーでスペシャルプライス\15,000のPICライターを購入したことからPICとのつきあいが始まりました。
当時のメインデバイスはPIC16C54で、EEPROMメモリのため開発用チップは窓付き紫外線消去のプログラムメモリでした。
12bitアーキテクチャで、割込もないデバイスです。現在PIC12C508として残っていますし、フラッシュ化されて利用されているかともまだ多いと思います。
PICマイコンのすばらしい点は小ロットユーザにも門を開いてくれたことでしょう。
当時日立のワンチップマイコンが入手しやすいデバイスで、モトローラなどは友人が社員でもデバイス1つもらうことができないような状況でした。
デバイスメーカは大量消費のユーザしか相手にしないのは当然のことで、ワンチップマイコンは手の届かない存在でした。
この夢を叶えてくれたのがPICマイコンであり、1個でも買うことができたのは小ロットユーザやアマチュアの方にとってはすばらしいことでした。
1994年の無料セミナーでは100名程度のエンジニアがあつまり、今の日本でのPICマイコンブームを作ったベースとなる方々なのでしょう。
日本語の上手なスティーブバーニヤさんのおもしろいお話や、3時のコーヒーなど印象深いセミナーでした。
日本では唯一のフラッシュマイコンであったPIC16C84が人気でアマチュアの間ではこのチップがスタンダードでしたが、量産メーカではEEPROMが主体で16C54,56,55.57のシリーズがメインでした。
大きなデバイスでは16C63,64,73,74といったデバイスです。実はPIC17C42というハイエンドデバイスがありましたが、あまりユーザがいませんでしたので知らない人も多かったでしょう。
この頃の開発装置はPICSTART-16B1というボード型の簡易書込器で、紫外線ランプと書込の繰り返しでプログラムを作っていました。
パソコンはWindows3.1でPC9801も現役の頃でした。ICEはPICMASTER(当時\600,000)、書込器はPROMATEの開発環境がありました。
MPLABはまだ存在せず、MPASMと書込器を使用するのみでした。 |
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●PICSTART-16B1
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●PICSTART-16C
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マイクロチップの歴史 |
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○1965
○1987.11
○1989.4
○1993.10
○1993.10
○1994
○1995
○1996
○1997
○1998 |
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GeneralInstrument社のマイクロエレクトロニクス事業部としてスタート
GI社は紫外線消去タイプのEEPROMを作り出したメーカで、EEPROM技術は高い。
GI社の子会社として事業部が独立
PICマイコンの技術はTI社にも流れ、その母体は同一とのこと。
TIのDSPにもPICマイコンの血が流れているわけだ。
Microchip Tecnology Inc.として新規スタート
PIC16C5Xシリーズを開発
株式公開
アリゾナ州テンピにウエハー工場設立
日本進出
マイクロチップ全国セミナ(第1回?)
PIC16F84を開発
Windows95 PCの使い安さが大幅改善
タイにテスト工場
世界初8ピンマイコンPIC12C508を開発
8bitMCU世界第2位へ
PIC17Cマイクロチップセミナ(横浜) |
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日本のPICマイコン |
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私がグローバル電子鰍ナのPICマイコン販売のカスタマサポートを開始したのは1995年からで、この頃は機械系のエンジニアが多くPICを利用し始めていました。
そのためパスコンを1つも付けないで「PICが動作しない」というようなユーザも存在したためPIC応用の手引きとして「PICインタフェースハンドブック」を1996より随筆し1997.3に出版しました。
MALでははじめてのPIC評価ボードである小型PIC評価ボードMK141を1995年に発売しています。
日本におけるPICマイコンが爆発的に人気になったのはやはり1999.5月のトランジスタ技術でのPIC特集といえます。
PICマイコンのアーキテクチャをはじめて解説した特集で、私はこの解説を27ページ程度担当しました。
現在も「PICマイコン活用ハンドブック」として販売されています。
開発環境はPICSTART Plusになり現在に至っています。
MALでは1999.1にFirst PICk(現在、V6版が出ています)を発表し、書籍+ボード付きの初心者向けPIC入門セットとして販売を開始しました。
また、PIC16F77をメインとしたPICアプリケーション評価ボードMK165(現在販売停止)を販売しました。 |
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PICがフラッシュマイコンへ |
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PIC18C84の機能では不満足だったユーザに最高スペックのこのデバイスの登場は衝撃的なものでした。
機能的にはPIC16F74と同様で、A/Dのみが10bitに拡大されただけでしたが、フラッシュメモリの使いやすさには格別に良いものです。
このPIC16F877の登場は1999年頃です。CPUの大型化と共に大きなメモリが自由に利用できるようになり、開発言語もアセンブラからC言語を利用できるように変わってきました。
マイクロチップでもC16コンパイラを製作しましたが安定動作が出来ず、HITEC-PICCとCCS-Cがよく利用されました。
開発環境も大きく変わり、MPLABによる開発環境の統合が行われ、ICEはICE2000、書込器はPICSTART PlusとPROMATE2がメインになりました。
フラッシュマイコンの特長としてプログラムメモリにデバッカプログラムを配置できることから2000年にはMPLAB ICDが登場しました。 |
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●MPLAB ICD
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マイクロチップの歴史2 |
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○1999
○2000
○2001.9
○2001.11
○2002
○2003.3
○2004
○2005
○2006.6
○2006.10
○2007.4
○2007.6
○2008
○2009
○2010 |
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PIC18Cシリーズ開発
PICマイコン出荷10億個達成
マイクロチップ全国セミナ(6月)
PIC16F877登場
MPLAB ICDデバッカ登場
マイクロチップ全国セミナ
PIC18F登場
Windows XP 発表
PICマイコン出荷20億個達成
MPLAB ICD 2
PIC18マイクロチップ全国セミナ
小型PIC向けPICkit発売
dsPIC30開発
PIC24開発
dsPIC33開発
PIC24マイクロチップ全国セミナ
PIC24H開発
MPLAB REAL ICE発売
イーサネット搭載PICの登場
Windows VISTA
PIC16F887登場
PICkit 2多くのデバイスサポート
MPLAB ICD 3 発売
PIC32開発
PICkit 3 発売
Windows7
PIC16エンハンスドコアスタート |
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PICマイコンのアクティブな展開 |
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PIC16F877のリリースよりマイクロチップは急に多くの製品をリリースさせています。
ハイエンドマイコンであるPIC18シリーズはPICマイコンユーザの念願のチップであり、2001年にリリースされたPIC18F452は従来のPIC18Cをフラッシュ化したデバイスです。
MALでは2002.12にPIC18ハイエンドマイクロコントローラを出版しています。
40MHzのスピードと75命令の柔軟な命令群をもつ16bitアーキテクチャデバイスは新たなPICマイコンの世界を感じさせました。
14bitアーキテクチャであるPIC16Fシリーズも小型方向に進化し、PIC16F628、PIC16F819、PIC12F765など、8ピン、14ピン、18ピンデバイスがどんどん登場しました。
PIC18マイコンのインタフェースも様々な方向に充実してきています。USB-2.0、イーサネット、CANなどが上げられます。 |
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16bitマイコンの世界へ |
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16bitマイコンは2003年頃から発表し2004年頃よりデバイスが流通始めました。
競合他社の多い16bitマイコンの業界ですが、PICはDSPという新しいアーキテクチャを搭載してスタートしこれがdsPIC30です。
DSPが無くてもおもしろいマイコンであるとの評価から、PIC24Fデバイスを2004年にリリースしました。
PIC24Fからはマイクロチップのプロセスがかわり、3.3V動作のデバイスになっています。
さらに、機能強化したデバイスであるdsPIC33、PIC24Hデバイスが2006年頃からスタートして充実したラインナップをまとめています。
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32bitマイコン |
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PIC32はMIPSコアを搭載してまったく新しい方向でスタートした32bitマイコンです。
RTOSなどのOSを搭載してシステムを効率よく機能させる能力があります。
2008年頃から登場して2010年より本格的に販売されています。
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マイクロチップ・テクノロジー・ジャパン |
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マイクロチップ・テクノロジー・ジャパン(株) |
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