PLD MASTER   - 教育現場での活用例 -
PLD MASTERは新しいデジタル回路設計への入門として、数々の教育現場でご利用頂いております。74シリーズから始まったデジタル回路設計はすでに収束を迎え、PLDによる回路設計が産業界では主流となっています。しかし、PLDによるデジタル回路設計はデジタル回路の知識もさることながら、パソコンの基本操作、CADの利用などのファクターがあり、回路動作をオシロスコープで詳細に目視確認できないことからシュミレーションの利用など別の意味での難しさを多く含んでいます。PLDを利用したデジタル回路構築の教育はまだ手探り状態かもしれませんが、PLD MASTERの利用がその1つの手段であるかと考えております。
■JICA(独立行政法人国際協力機構)の国際技術協力に貢献しています!
JICAは発展途上国の経済及び社会が自立的・持続的に発展できるよう技術協力を通じて「人づくり」「国づくり」を支援する独立行政法人です。
私どもの製品「PICワンチップマイコンコントローラ基礎編」「PLD-MASTERデジタル回路トレーニングセット」は、この活動に有用な技術文献として採用されました。 すでにトルコ共和国で実施されている「自動制御技術教育改善計画」プロジェクトにおいて産業オートメーション学科設立のための教材として実際に使用されております。また、本文献を参考に作成された教科書はトルコ語に翻訳されトルコ国内の職業訓練校の産業オートメーション学科に無償で配布される予定です。
■玉川大学 情報通信工学実験における風景
PLD MASTERを用いた実習は情報科の2年生後期に行っている。
1名1台のパソコンで実習を進める。同時に8台を使用。
はじめからHDL言語ではハードルが高いため、回路図入力による手法を採用している。
ゲート回路から始まり、デコーダ、セレクタ、シフトレジスタなど2回で8時間程度の実習。
学生はなかなか興味をもって取り組んでいる。
机上スペースの問題からオシロスコープを置けないことが残念だ。
タイミングチャートを手書きで書き写しているが、プリンタを用いて出力したり、画像データで保管し、レポートに活用したりする者もいる。
PLDの回路データは回路図を使用している。CADの使い方も初めてなので苦労してしまう。何度もコンパイルエラーが出てやっと正常に機能しだすと作業も楽しくなる。
7セグメントLEDデコーダの設計では思いもよらぬ記号が表示されびっくりする。
真理値表と回路を眺めながら回路をいろいろ変えてみる。
2回、3回、9回、10回とコンパイルとダウンロードの繰り返し。
数字が表示されたときはすばらしい笑顔で満足感があふれている。
シフトレジスタはどうして一度に全部のフリップフロップが動かないのだろうか?と悩んでいる。
ロジックアナライザの表示ではよく理解できない部分がある。
遅延時間が表示されるオシロスコープがあると理解も深まる。
しかし、PLDは想像の世界、遅延時間をあれこれ頭の中で考えることも大切だろう。
高速動作ができるPLDはハザートも出にくいのがかえって良くないか?